シェフやパティシエによる楽しいお料理教室。フードスタジオ宇都宮校。人気店シェフの講座も多数!


「クロワッサン」

「朝は焼きたてのクロワッサンとコーヒーが一番!」と言う方もきっと多いはず。甘い香りとバターの香り、折込によって出来るサクサクの層とパイには無いパンならではのソフトな食感。野菜やフルーツのサンドとしても朝食にピッタリですね。

  上野 宏之(IFC製菓専門学校)

◎材料|クロワッサン

・強力粉 250g
・薄力粉 100g
・上白糖 52g
・塩     6g
・ドライイースト 6g
・卵 2分の1個
・牛乳 170cc

発酵バター
・練り込用 35g
・折込用  180g
@生地を仕込む。ボールにバター以外の材料をすべて入れ、混ぜる。粉と水が混ざったらバターを加え捏ねる。(生地が軽くつながる程度で良い。)

Aボールに戻し、ラップをかけ、30〜40分発酵させる。→生地を手の平で押さえてガスを抜き、乾燥 しないようビニール袋で包んで冷凍庫で冷やす。    (生地と折込用バターを同じくらいのかたさにする。)

B折込をする。生地をめん棒で長方形にする。バタ−を包み、めん棒で延ばし、3つ折にする。ビニー ル袋で包んで冷凍庫で冷やす。(約30分)

C3つ折2回目。一回目同様、めん棒で延ばして折る。 → 冷凍庫で40分

D3つ折3回目。*2回目同様。 冷凍庫で40分

E成形する。生地をめん棒で薄く延ばす。 (2〜3mm) 延ばした生地を半分にカットし、ものさしで長さを計り、しるしを付けて二等辺三角形にカットする。 長さの例 → 高さ15cm → 底辺10cm *底辺は高さの3分の2が目安。

F三角にカットた生地を底辺から巻いていく。巻き終わり目を真下にして天板に並べる。

G最終発酵をとる。60分〜70分発酵させる。オーブンに「発酵」の設定があればそちらを使用。(温度が30℃くらいで安定すれば約60分。)

H焼成する。最終発酵後、溶いた卵を塗り、予熱を入れたオーブン210℃で約20分焼く。


まとめのポイント

・ 仕込はグルテンをださないよう気をつける。(サクサクの食感がでにくくなる。)
・ バターを包む際は冷やした生地と同じくらいの硬さにする。
・ めん棒で生地を延ばすときはバターがはみでたり、生地が切れないよう注意する。
・ 成形時、生地を巻くときは無理に引っ張ったり、潰したりしないようにする。
(生地内のバターの層が崩れ、食感に影響する。)

トッピングとしてスライスアーモンドやクルミ等を焼成前に生地にのせても美味しいですよ。


クロワッサンのちょいばな ・:*:・°★,。・:*:・°☆

正式には「クロワッサン・オ・ブール」といいます。ブールはフランス語でバターですが、中にはマーガリンで作られるものもあるため一般的に「クロワッサン」といわれています。もちろんバターのほうが味も香りも良いですよね。

17世紀、オーストリアのハプスブルク家の守備隊がオスマントルコ軍を迎え打った記念として作られたものといわれています。(トルコの旗印の三日月にみたてて)
その後、フランスには嫁いだマリー・アントワネットによって伝えられ、一般に普及
しました。バターを折り込むものは20世紀になってからです。

* 豆知識 
形がまっすぐなものがバターを使用して、三日月のものがマーガリンを使用しているといわれています。